中性脂肪値を下げるEPA~効果のメカニズムと摂取量、レシピ

中性脂肪値を下げるEPA~効果のメカニズムと摂取量、レシピ

青魚
EPAとは、青魚、アナゴ、ウナギに多く含まれている栄養素です。

これには血液をサラサラにする作用があるので、血行が良くなり動脈硬化や血栓症を防止する効果があります。

α-リノレン酸を摂ると人の体の中でも合成されるため、必須栄養素ではありません。しかし様々な機能性があるため、魚やサプリメントから摂取するのがおすすめです。
中性脂肪を効率よく下げるおすすめサプリメント・ドリンク

なお、EPAは酸化されやすいため品質が悪くなることが多いので、酸化を防止するビタミンCやビタミンEと供に摂取すると効果が十分に期待できます。

EPAが注目され始めたきっかけは、エスキモー人の食生活をデンマークの医師が研究したことでした。

魚やアザラシが主食のエスキモー人は、血栓症が白人に比べて大変少ないことが判明したのです。

エスキモー人の総コレステロール値と脂肪摂取量は、白人と同等以上なのに対して血栓症の割合は白人の数分の1なのです。

この研究によってエスキモー人の血液の中には多くのEPAが含まれていることが判り血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪を減らしていることが実証されました。

EPAの主な効果としては、血行を良くする、血液をサラサラにする、がんの予防、慢性のアレルギーや炎症の改善があります。

ただしEPAを長期間1日3,000mg以上摂り続けていると、おう吐や下痢などの副作用が生じる可能性があるので注意が必要です。

スポンサーリンク

EPA(エイコサペンタエン酸)が持つ様々な効果

EPAは、様々な特徴を持ちます。

EPAが持つ効果について解説します。

EPAは血中の成分をコントロールし、その流れをスムーズに保ってくれる

EPAには、血液をサラサラにする効果があります。

この働きは、EPAのもつ”血小板を固まりにくくする性質”が深く関わってくるもので、血液中に血栓という血の固まりが出来ることを防いでくれるのです。

血栓の発生が減少することにより、血液中でその流れが阻害するものがなくなるので、血液がサラサラになるというわけです。

EPAは不飽和脂肪酸と呼ばれるものであり、この脂肪は常温で固まってしまうやバターなどに含まれる飽和脂肪酸とは異なり血液中で固まりにくい脂肪と言われています。

EPAそしてその性質を持って逆に血液をドロドロとさせる原因である中性脂肪やコレステロールの値を下げ、血液の流れをコントロールしてくれるのです。

EPAは体内で作ることのできない成分ですので、この成分を増やすためにはそれを多く含んだ食物などを通して、外側から摂取していく必要があります。

EPAが血管を柔らかくして赤血球が全身に行き届く

EPAには、血管を柔らかくする効果があります。

血小板EPAにはもともと血液中の血小板が固まって血管内にこびりついてしまうのを防いだり、赤血球の膜を柔らかくして血液の循環を良くする働きがあるのですが、そのおかげで人間の全身の毛細血管まで酸素を豊富に含んだ血液が行き届くことになります。

血管は加齢や食生活の偏りによって少しずつ硬くなることがありますが、多くの酸素を常に供給していることで血管自体が柔軟性を保ちます。

血管を柔らかくすることで血液が詰まりにくくなるため、高血圧症や動脈硬化などの病気を防ぐことが可能になります。
中性脂肪・動脈硬化が引き起こす病気

その結果、血液を全身に押し出す機能を持つ心臓への負担も軽くなるので、高齢になっても元気に体を動かすことができるのです。

EPAが生理活性物質を抑制してアレルギー症状を緩和する

EPAには、抗アレルギー効果があります。

アレルギーはアラキドン酸という物質によって生成される生理活性物質が体内を刺激することで、症状が発症します。
アレルギー
体内で炎症が起き損傷を受けた部分をカバーしようと白血球が集まり、活動が活性化した際に放出される物質をEPAが抑制してくれるのです。

そのためEPAは、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を緩和できる可能性があります。

他の抗アレルギー薬が使われることもありますが、多くの薬は副作用などの心配をしなくてはなりません。

その点、EPAであれば重大な副作用はないので安心して投与することができるのです。

さらにEPAの摂取によって体内バランスが整えられることにより、白血球などが本来の働きを取り戻していきます。

EPAの抗炎症効果で、手術後の炎症を抑えたり運動後の痛みを緩和

EPAには、抗炎症効果があります。

運動後の痛みたとえば激しい運動をした後には、血中に炎症物質が出現しますが、EPAを定期的に摂取していることによって炎症物質の発生を抑えることが可能です。

それとともに筋肉細胞へのダメージを少なくしてくれますので、痛みを緩和したり回復が早くなったりするのです。

またEPAを摂取していると、膝の軟骨などの関節細胞もカバーできますので、スポーツマンだけでなく一般人にも役立ちます。

さらに手術が行われる際にEPAが用いることがあります。

メスを入れた部分などが炎症を起こすことがあるのですが、EPAを摂取していると炎症の発生を抑制できるので退院までの日数が短くなったり、呼吸器の装着期間を短くできたりします。

炎症を防ぐことができれば死亡率を下げ、新たな疾患の発生も防ぐことができ手術を成功へ導くことができるのです。

セロトニンの働きを高めるEPAで精神安定

EPAには、精神安定効果があります。

リラックス脳内では、神経伝達物質としてセロトニンが精神のコントロールに寄与しているのですが、この物質が減少してしまったり、分泌が少なくなったりすると、精神が不安定になり鬱病にかかってしまう可能性があります。

そこで、EPAを継続して摂取することによって、セロトニンの働きや分泌量を高めていくことができ、結果として精神が安定してくるのです。

すでに鬱病と診断された人にEPAを処方すると症状に改善が見られた例もあります。

特に、ストレスをためやすい性格の人は、予防の意味もこめて、定期的に青魚を食べたりサプリメントを飲んだりすることでEPAを摂取していると、神経が過敏な状態を落ち着かせることにより攻撃性や衝動性が抑えられ、精神が安定している状態を保つことができます。

青魚のDHA・EPA、一緒に登場することが多いですが違いもあります

EPAとDHA現在様々な研究において、健康増進の効果が指摘されているDHAとEPA、この2つの油の違いをご存知でしょうか?
中性脂肪値を下げるDHA~効果のメカニズムと摂取量、レシピ

DHAとEPAは共に不飽和脂肪酸のn-3系に分類されている油で、青魚に豊富に含まれていますが、実はこの2種類は摂取する事によってそれぞれ得られる効果について、微妙な違いがあります。

EPAについてですが、こちらは主に血液や血管に対してプラスの効果が指摘されている油です。

EPAは、DHAと違って脳にまで栄養が達する事のできない油ですが、働きとしては血小板を固まりにくくして血栓になってしまうのを防ぐなどの効果があります。

ちなみにDHAにも血液に対するそういった効果が全くないわけではありません。

しかしこの点に関してはEPAの方が上なのです。またアレルギー症の改善に関しても、EPAによる働きが大きいのです。

DHAは、主に脳に対してプラスの働きがあります。よくTVや様々な研究などで魚を食べると頭が良くなる、記憶力が向上する、などと言われているのは主にこのDHAの働きによるものです。

認知症の予防や改善などの働きに関しても効果があるのは、EPAではなくDHAによるものです。

つまり、主に脳にプラスの効果があるのがDHA、血管や血液に対してプラスの効果があるのがEPAということです。

EPAの1日の目標摂取量と効率的な摂取の方法について

私達が健康な生活を送る上で欠かせない存在とも言えるEPAですが、1日の目標摂取量は意外と知られていません。

厚生労働省の推奨する1日の目標摂取量は、1000mg以上です。つまり1g以上を摂取するのが望ましいのです。

1gと言いますと、ずいぶん少ない量だなと思ってしまうかも知れません。

ところが、EPAは他の栄養成分に比べると食品における含有量は多くありません。

数値から持つイメージと現実が大きくかけ離れているのです。

EPAが豊富に含まれているのは、サバやイワシ、アジが有名です。

またはマグロのトロやイクラも多くEPAが含まれています。

908_07しかし、これらに含まれているEPAの量は生の状態での換算です。

煮たり焼いたりすると減少してしまうのです。

毎日刺身にするのは大変ですし、刺身にしてもマグロの場合は豊富に含まれているのはあくまでトロです。

赤身ですと大きく含有量は減少してしまいます。また、トロやイクラは高額ですので毎日食べるのは現実的とは言えません。

ですから、EPAを効率良く摂取するには食事と平行して、サプリメントを利用するのが望ましいと言えます。

食事でEPAを十分に摂取するのは困難です。

仮に摂取出来たとしても、栄養バランスやカロリー過多の問題が出てきます。

EPAを多く含んだ食材を使った料理を無理のない範囲で食べるようにして、それを補う形でサプリメントを使用するのが理想的です。

EPAのサプリメントは比較的安価ですので、経済的にも大きな負担にはなりません。

EPAの摂取上限は3g程度

EPAは体にいい成分ですが、節度が大切で、大漁に摂取すると副作用があります。

日本人は、元々魚を食べていたので、昔から自然にEPAを摂取してきました。しかし、現代ではEPAを摂取するためのサプリメントが販売されています。

一般に魚料理を食べ過ぎても、EPAによる副作用などは生じません。

しかし、魚料理と共にEPAのサプリメントを摂取すると副作用が発生します。
怪我目安としては1日に3g以内と言われています。

魚料理で得たEPAの量を考えながら、EPAサプリメントの量を調整する必要があります。

副作用としては、EPAは血液をさらさらにする働きがあるので、大量に摂取するとケガしたときなどの出血が止まりにくくなります。

EPAサプリメントを選ぶ際の選び方と注意点

EPAは必須脂肪酸でありますので、普段の生活で何らかの形で摂る必要がありますが、魚から直接摂るのが苦手という方が良くご利用になられる方法がサプリメントによる摂取です。
サプリメント
EPAをサプリメントで摂取するにあたっては色んな注意点がありますが、まず初めにDHAも含まれているかどうかという事をチェックしましょう。

これは自然に近い形が良いということです。つまり青魚に豊富に含まれていると、最初にも述べましたが、EPAだけではなくDHAも青魚には豊富に含まれていますので、サプリメントを選ぶ際にもそれと似た物を選ぶ方が安全性は高いです。

さらにその安全性に関して言うと、酸化対策がどの様にされているかというのは、かなり重要です。

EPAは酸化しやすいため、そういった対策がしっかりと行われていないと逆効果ですので、必ず確認しましょう。

またその酸化対策と同様で、作り方に関わる問題ですが、信頼できる工場で製造されているのか、どこの国で生産されているのかも、必ずチェックしておかなければなりません。

主に以上のようなポイントに注意し選んでいくというのが、EPAサプリメントの選び方です。

価格の安さだけで選ぶのではなく、長く摂取し続ける物ですので、安全性を何よりも重視して選んでいきましょう。

参考サイト:
▶ DHA・EPAサプリ完全攻略

EPAを多く含む食品と調理例

EPAはサプリメントからも摂取できますが、食事から摂りたい場合は、こちらで紹介するような食品とレシピがありますので、参考にしてください。

EPAが多く健康にもお財布にも優しい食材、サバ

サバのEPAの含有量は100gあたりで1214mgと、100g食べるだけで1日分の推奨摂取量を達成することができる優良な青魚です。

EPAだけでなくDHAも同時に摂取できます。

サバは調理法がたくさんあることも魅力です。

塩焼き、しめ鯖、竜田揚げや味噌煮などが一般的ですが、最近はイタリアンや鯖カレーなど、洋風のメニューも数多く出回っています。

数ある調理法の中から、サバに含まれるEPAを効率よく吸収できるメニューについて考えてみましょう。

焼き魚ではせっかくのEPAが少なくなってしまいますので、煮込みメニューがおすすめです。煮汁と共に食べられるサバの味噌煮は、老若男女問わず受け入れられるメニューです。

サバの味噌煮

サバの味噌煮 レシピ
【材料】
  • サバ(三枚おろし)2枚
  • しょうが 20g(皮付きのまま薄切りにする)
(調味料 1)
  • 水 カップ300cc
  • 酒 100cc
  • 砂糖 大さじ2
(調味料 2)
  • 白みそ 80g
  • 赤みそ 20g

【作り方】
1) サバは半身を半分に切って、皮に切り目を入れます。
2) 鍋に(調味料1)入れて火にかけ、煮立ったらサバを入れ、煮汁をかけ回します。
3) しょうがを加えて落としぶたをして中火で5~6分間煮ます。
4) 魚に火が通ったら(調味料 2)を入れて再び落し蓋をして、煮汁がとろりとするまで煮詰めます。

EPAを効率良く摂るポイントは、鮮度の良いサバを選ぶことと、煮汁を多くしないことです。

ご飯にも合い、お酒にも合う鯖の味噌煮は、これで一食あたり500円と、価格面でも家計に優しい食材です。

本マグロの目玉料理

100gあたりにおけるEPAの含有量が1288mgと非常に多いホンマグロは、EPAを摂取するのに適した食べ物といえます。

そしてEPAを多く含むホンマグロの目玉料理がおすすめです。

【作り方】
1) ホンマグロの目玉を2、3回湯道します。
2) その後目玉がしっかりとつかる量の水を入れた鍋にお酒、みりん、醤油、砂糖を加えて約10分間煮込みます。

またホンマグロは刺身として生で食べることができます。熱を通さずに刺身で食べるなら、EPAをほとんど壊すこと摂取することが可能ですので、おすすめです。

ホンマグロの1人前の価格は、1000円から1500円くらいが一般的です。また目玉に関しては4個から6個で1000円くらいで、目玉の煮付けは1人分を約250円から300円程度で作ることができます。

ニシンそばで不飽和脂肪酸、EPAを効率的に摂取

ニシンには、不飽和脂肪酸EPAが多く含まれています。その量とはいうと、100グラムに付き約1.6グラムから 2グラムと、魚の中でもEPA含有率は、かなり高いほうといえます。

EPAの一日の摂取基準は、約1グラムから2グラム、ニシン中一尾(可食部70グラム)で一日の摂取目安をほぼ摂ることができます。

ニシンといえば、ニシンそばが有名です。

他には塩焼きや、お節料理の献立にもある昆布ニシンなどが代表的なメニューといえます。

ニシンに含まれるEPAをできる限り損なわないためには、揚げることを避ける必要があります。

焼いたり、煮たりしてもEPAの約二割が溶け出してしまいます。

しかし煮る場合には、煮汁ごと食べることにより、成分の流出を防ぐことが出来ます。

ですので、ニシン蕎麦は、EPAの摂取に効率的な食べ方の一つです。

【作り方】
1) ニシン中2尾を水から煮ます。
2) その出汁に昆布だし、お醤油、みりん、塩、砂糖を加え、味付けをします。
3) 別にゆがいた蕎麦を入れ、最後に刻みネギを加えて出来上がりです。

一食分の費用は約1000円です。

美味しく食べることができ、EPAを効率よく摂取できるブリ

ブリは多くの人に好んで食されている有名な青魚です。

このブリ100gあたりには約320mgのEPAが含まれています。

ブリの一般的な調理法として有名なのは、照り焼きです。

この料理をすぐに思い浮かべる人はたくさんいることでしょう。ブリに含まれるEPAを効率よく摂取する調理法は、ブリの煮付です。

ブリの煮付 レシピ
【材料】(4人分)
  • ぶりの切り身 4切れ
  • 醤油 大さじ2杯
  • みりん 大さじ2杯
  • 砂糖 小さじ1杯
  • 水 2カップ

【作り方】
1) 切り身を白くなる程度まで湯引きします
2) 水と調味料を火にかけ、沸騰したらブリを入れ、中火で煮汁が半分になるまで煮付ます。
3) 煮汁をブリにかけながら数分間煮付れば出来上がりです。

この調理は一人分約150円で作ることができます。

EPAの含有量が高いスジコの簡単メニューで健康を維持

スジコは鮭の卵で、北海道の名産として知られている食べ物です。このスジコ100gには、約2100mgのEPAが含まれており、魚介類の中でもEPAの含有量が高いことで知られています。

塩漬けされたスジコを、アツアツのご飯と一緒に食べるのが一般的です。

EPAを可能な限り損なわれないようにするスジコのおすすめ料理は、なめこおろしスジコのせです。

【材料】
  • なめこ 1袋
  • 大根 5cm程度
  • スジコ お好きなだけ

【作り方】
1) なめこ1袋をざるにあけて、レンジで加熱します。
2) 大根をおろして、あら熱の取れたなめこにのせます。
3) その上にお好みの量のスジコをのせれば、出来上がりです。

非常に簡単に作ることができるこの料理は、1食300円くらいで作れます。

もしスジコを安く購入できるのであれば、コストをさらに下げることができるでしょう。

脂の乗った美味しいハマチを食べてEPAを上手に摂取

旬のハマチは脂が乗っており、多くの人が好んで食べる魚です。

このハマチ100gに対し、約2800mgのEPAが含まれています。ハマチといえば、刺身で食べるのが一般的で、トロのような食感を楽しめるのが、このハマチの醍醐味です。

EPAを逃がさずに食べることのできるおすすめのハマチ料理は、ハマチ納豆です。

【材料】(二人分)
  • ハマチ 150g
  • 納豆 1パック
(調味料)
  • 練りワサビ 小さじ1杯
  • 醤油 小さじ2杯
  • 砂糖 少々
  • ウズラの卵 1個
  • 細かく刻んだネギ 適量

【作り方】
1) 納豆1パックをボールに入れ、一口大に切った刺身用のハマチを混ぜます。
2) 調味料をすべて混ぜてタレを作り、それを1)に入れて混ぜれば出来上がりです。

この簡単なハマチ料理は1食150円くらいで作ることが可能で、非常に経済的なメニューです。

まとめ

EPAは青魚の脂分に含まれ、血液の流れをよくし血栓を溶かす成分です。

魚の煮込み料理で摂ることができますが、調理の時間や手間、食の好みなどで難しい人はサプリメントで摂るのも一つの方法です。

関連記事

監修者 山浦 真理子医師


帝京大学大学院卒業後、世界共通の医学博士号であるPh.D.を取得。米国ワシントンD.C.とニューヨークへ留学経験あり。宇宙環境医学の研究者として論文を執筆。現在は、上用賀世田谷通りクリニックにて内科医として勤務しています。

スポンサーリンク