健康診断結果の見方。中性脂肪の正常値・異常値とは?

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健康診断の結果の見方健康診断の結果が、ほとんど正常でほっと一安心の方、または何か異常の値が出て、心配な方と色々だと思います。

健康診断の結果については一喜一憂してしまいがちですが、内容をよく分析することで、今後の健康管理の仕方が変わります。

今回は中性脂肪を中心に、健康診断の結果の見方について、看護師の立場から説明します。

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健康診断結果の見方

健康診断には、医療で使われている用語や数値がそのまま使用されているので、一般の人には分かりずらい部分もあります。

健康診断の見方について説明します。

記号や数値、略語の意味

健康診断にも多くの専門用語が使われています。

ここでは、中性脂肪の値と、関連することの多い用語について説明します。

中性脂肪(TG)

TGはトリグリセリドの略語です。

中性脂肪の値は低すぎても高すぎても体の健康を害する危険性があり、適正な値を保つのが大切となります。

mg/dl

血液1dl(デシリットル)当たりの量をmgで表しています。1dlは100mlに当たります。

HDLコレステロール

善玉コレステロールとも呼ばれており、血液中の余分なコレステロールを肝臓へ運搬させることで、動脈硬化を防ぐ働きがあります。

HDLコレステロールが低すぎると、動脈硬化のリスクが上がるとされています。

LDLコレステロール

悪玉コレステロールとも呼ばれています。

増えすぎると、血管壁に沈着して、動脈硬化の原因となります。

LDLコレステロールが高すぎると、動脈硬化のリスクが上がるので、基準値内に保つことが大切となります。

総合評価の意味

755_2総合評価とは、健康診断の各項目の結果に基づいて出される総合的に判断された評価です。

健康診断で行われる検査の各項目の基準値(正常値)は、日本人間ドック会が定めたものに則っているので、正常か異常かは、どこで検査を行っても同じ結果になります。

しかし、健診結果の総合評価は職場や自治体によって、区分が異なることがあります。

総合評価の区分には、一般的に以下のものが挙げられます。

正常:

今回の健診では異常が認められなかった場合 

要観察:

今回の健診で、何らかの異常は認められたが、経過観察で良い場合。

要検査:

今回の健診で、異常が見つかったので、さらに精密検査が必要な場合。

要治療:

今回の健診で、明らかな異常が見つかったので、専門医の元で治療を開始しなければならない場合

※自治体や職場によっては、さらに細分化されている場合もあります。   

◆中性脂肪の正常値、異常値はどのくらい?

中性脂肪の値は次のように区切られています。

  • 正常値は30~149mg/dl
  • 異常値は29mg/dl以下または150mg/dl以上

特に中性脂肪の値が150mg/dl以上の状態は、「高トリグリセリド血症」と呼ばれています。

中性脂肪の値が高ければ、動脈硬化が原因でおきる疾患(脳卒中、狭心症など)のリスクやその他の生活習慣病にすでかかっている可能性があります。

また、中性脂肪値が基準値より低ければ、栄養不足や、悪性腫瘍、副腎皮質の異常などが考えられます。

このように、中性脂肪の値は何となく低ければ低いほど良いと思いがちですが、中性脂肪の値が低すぎても、健康に影響が及びます。

中性脂肪の数値は基準値内にあることが大切となるのです。

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他の値はどのような意味がある?

動脈硬化のリスク管理には、中性脂肪の値のみを単独で見るだけでなく、HDLコレステロールとLDLコレステロールなどの検査結果も合わせて見ていきます。

  • HDLコレステロール 40mg/dl未満  低HDLコレステロール血症
  • LDLコレステロール 140mg/dl以上 高LDLコレステロール血症

※上記に加えて、年齢、高血圧、糖尿病、喫煙歴や家族歴などの危険因子をポイント化し、動脈硬化のリスクを総合的に評価します。
中性脂肪に遺伝性・家族性はある?

以前までは中性脂肪やLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が高いと、「高脂血症」と呼ばれていました。

HDLコレステロールの高い値は、動脈硬化を改善する効果があることから、現在では、前記した「高トリグリセリド血症」を含め、「脂質異常症」という言葉が使用されています。

結果ごとに生活のアドバイス

正常

今回の健診で異常は見つからなかったので、引き続き今の健康的な生活を続けましょう。

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要観察

今回健診で、小さな異常は見つかりましたが、経過観察できるレベルです。

食事や運動など毎日の生活習慣を見直して、健康管理を行い、次回の健康診断にて検査結果が良くなるようにします。

要検査

今回の健診で異常が見つかったので、再度検査や精密検査を行う必要があります。まずは専門医を受診しましょう。
要再検査・要精密検査・要治療といわれたら?

要治療

今回の健診で明らかな異常が認められている状態で、何らかの疾患に罹患している可能性があり、すぐに治療を開始する必要があります。

早めに専門医に受診して、適切な治療を受けて下さい。
 

まとめ

1年に一度の健康診断は結果を見て終わりではありません。

結果が良くも悪くも、自分の生活を見直す機会にして、普段の健康管理に役立てていきましょう。

また、健康診断にて異常が見つかった場合も、病気の早期発見ができることで、今後の健康寿命にも影響を与えます。

必要時、きちんと専門医に受診して、適切な検査や治療を受けるようにしてください。

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監修者 山浦 真理子医師


帝京大学大学院卒業後、世界共通の医学博士号であるPh.D.を取得。米国ワシントンD.C.とニューヨークへ留学経験あり。宇宙環境医学の研究者として論文を執筆。現在は、上用賀世田谷通りクリニックにて内科医として勤務しています。

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