あなたの肥満タイプは何型?肥満の種類とチェック方法について

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肥満肥満とはどういう状態を指すのでしょうか。一般的に肥満は、体内に体脂肪が過剰に蓄積した状態と定義されています。

食生活の欧米化、生活の利便化による慢性的な運動不足、ライフスタイルの多様化などにより、日本でも肥満の人が急増しています。

肥満は、脂肪の付く部位により「内臓脂肪型肥満」と「皮下脂肪型肥満」の2つのタイプに分けられます。

タイプごとに健康リスクや対策が異なるため、まずは肥満のタイプを知ることが大切です。

ここでは、2つの肥満タイプの違い、 肥満の判定基準、セルフチェック方法、疾患との関連などを含め 解説していきます。

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肥満の2つのタイプ

体脂肪は、皮下と内臓に付きやすいため、肥満のタイプを皮下脂肪型と内臓脂肪型の2つタイプに分けています。

皮下脂肪型肥満とは

洋ナシ皮下脂肪型肥満は、皮膚の真皮下の皮下組織に脂肪が蓄積した状態です。

下腹部~腰回り~太ももなど、下半身に多く溜まりやすいため、その外見から「洋ナシ型肥満」と呼ばれています。

女性につきやすい脂肪で、体温保持やエネルギー源としての機能があるため、内臓脂肪より溜まりにくいですが、落ちにくいのが特徴です。

内臓脂肪のように、生活習慣病との関りは少ないですが、脂肪の量的異常により睡眠時無呼吸症候群、肥満低換気症候群、体重負荷による膝関節痛など骨間接障害(ロコモティブシンドローム)などを合併するリスクがあります。

内臓脂肪型肥満とは

内臓脂肪型肥満は、腹腔内の腸間膜や内臓周囲に脂肪が蓄積した状態です。

下半身よりもお腹周りが大きくなるため、その外見から「リンゴ型肥満」と呼ばれ、男性に多く見られます

内臓脂肪は、内臓の位置の保持、内臓を衝撃から守る役割などがあり、蓄積されやすく、落ちやすいのが特徴です。

内臓脂肪蓄積に、高血糖、脂質異常、高血圧のうち、2つ以上を合併すると、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)と診断されます。

脂肪細胞からは、多種類のアディポサイトカイン(生理活性物質)が分泌されています。

善玉物質:脂肪の燃焼や糖の取り込みを促進させたり、動脈硬化を防ぐ働きをする。
悪玉物質:インスリン抵抗性や血圧を上昇させる。

内臓脂肪が蓄積すると、アディポサイトカインの分泌調節不全が起こり、悪玉物質が過剰産生され、動脈硬化の促進、高血糖、脂質異常、高血圧などの発症リスクが高まってしまいます。

中性脂肪・動脈硬化が引き起こす病気

また、肥満した脂肪細胞内には、中性脂肪が過剰に蓄積されています。

中性脂肪は遊離脂肪酸となり血中に滲出し、インスリン抵抗性を引き起こしたり、肝臓に運搬され脂肪肝の原因になります。

このことから肥満の改善には、中性脂肪対策がとても重要なことがわかります。

自分の肥満タイプが分かる!セルフチェック方法

肥満タイプを知るために、まずは自分の体形から、肥満タイプを早速チェックしてみましょう。

皮下脂肪型肥満タイプの場合

体型チェック皮下脂肪は、皮膚のすぐ下に蓄えられているため、つまみやすく肉感があります。

立位でお臍の横を2㎝以上つまめた場合は、皮下脂肪が蓄積していると状態と言えます。

内臓脂肪型肥満タイプの場合

内臓脂肪は、どのくらい蓄積されているか分かりづらいですが、次の方法が目安になります。

  • 腹囲(お臍回り)cm÷身長cm= 0.5以上
  • 腹囲(お臍回り)cm÷ヒップcm= 男性1以上、女性0.8以上
  • 腹囲(お臍回り)cm÷(お腹の中心の脂肪をつまんだ厚さ+脇腹をつまんだ厚さcm)=17以上

これらの数値以上の場合、内臓脂肪が蓄積している疑いがあります。

肥満の判定基準

肥満の判定基準には、BMI(Body Mass Index)や体脂肪率、腹囲などが使われています。

肥満度の判定基準①:BMI

BMIは、身長と体重を元に肥満度を判定する方法です。BMIの算定方法を見てみましょう。

BMI=体重㎏÷(身長m×身長m)
計算例:身長160㎝、体重65㎏の場合、60÷(1.6×1.6)=25.39(肥満1度)

WHOでは、BMI30以上を肥満としていますが、日本では、BMI25前後から糖尿病、脂質異常症、高血圧などの合併症の発症率が高まるため、標準値をBMI22、肥満はBMI25以上としています。

BMI(数値の範囲) (肥満度)判定
< 18.5 低体重
18.5 ≤ BMI < 25.0 普通体重
25.0 ≤ BMI < 30.0 肥満(1度)
30.0 ≤ BMI < 35.0 肥満(2度)
35.0 ≤ BMI < 40.0 肥満(3度)
40.0 ≤ BMI 肥満(4度)

引用:e-ヘルスネット:肥満度の判定基準(日本肥満学会)

※肥満は、体脂肪の量により判断されるべきですが、体脂肪量を正確に測定する簡単な方法がないため、BMIの数値を目安としています。

肥満度の判定基準②:体脂肪率

かくれ肥満BMIは、身長と体重で算定するため、筋肉質で体重が多い場合などは、体脂肪が少なくてもBMIが高く出る傾向があります

また、BMIは標準でも、体脂肪率が高い場合もあり、その場合は「かくれ肥満」となります。

かくれ肥満は、無理なダイエットで筋肉が落ちた場合、リバウンドした場合などに起こりやすい症状です。

体脂肪率は、体脂肪面積を測定し算出するため、正確な体脂肪量が推定できます。

 

適正体脂肪率

肥満

男性

15-19%

25%以上

女性

20-25%

30%以上

体脂肪率を測定するには、腹部CTにより体脂肪面積を測定し、体脂肪率を算出する方法が最も正確です。

しかし、特定健診の基本項目ではないため、受けにくいのが現状です。

家庭用の体重計(体脂肪率などを測定できる体重計)は、誤差が出やすいですが、目安として一定期間測定し、参考にするのも良いでしょう。

※家庭用の体脂肪計は、体内の水分量に影響を受けやすいため、測定する場合は、入浴後や食後などは避け、食後2時間以上空けて、毎日同じ時間、同じ条件下で測定するのが望ましいです。

肥満度の判定基準③:腹囲

体脂肪の付く部位により、健康リスクが大きく変わることが問題視され始め、2008年より特定健診(40-74歳の人が対象)が始まりました。

脂肪は皮下と内臓に付きやすく、特に内臓に蓄積した場合、糖尿病、脂質異常症、高血圧などの発症率が高くなります。

そのため、腹囲測定が健診に加わり、目安としています。

男性:85㎝以上
女性:90㎝以上

上記に該当する場合は、内臓に脂肪が蓄積している疑いがあり、さらに腹部CTを行い、内臓脂肪面積が100㎠以上と判定されれば、内臓脂肪型肥満と確定されます。

まとめ

肥満肥満は、脂肪の付く部位により健康リスクが大きく異なってきます。

皮下脂肪型、内臓脂肪型、さらに標準体重でも体脂肪が多い、かくれ肥満にも注意が必要です。

かくれ肥満は、内臓脂肪が蓄積していることが多いため、生活習慣病を合併しやすくなります。

肥満は私たちの考えている以上に、さまざまな病気の原因になっています。自分の肥満タイプを確認し、健康リスク知り、早めの対策につなげていきましょう。

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監修者 山浦 真理子医師


帝京大学大学院卒業後、世界共通の医学博士号であるPh.D.を取得。米国ワシントンD.C.とニューヨークへ留学経験あり。宇宙環境医学の研究者として論文を執筆。現在は、上用賀世田谷通りクリニックにて内科医として勤務しています。

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