中性脂肪を下げるナッツの種類と食べ方のまとめ~クルミ、ピーナッツ、ピスタチオ

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1964_59ナッツ類は健康に良い食べ物として、ダイエット中の間食などでも勧められる食品です。

ナッツ類には、不飽和脂肪酸が多く含まれており、この脂肪酸によってさまざまな効果が得られるということが、体に良いと言われる理由です。

しかし、中性脂肪とナッツ類の関係性は、あまり広くは知られていません。

「ナッツ類は、中性脂肪を下げる効果もあるの?」

「色々な種類のナッツがあるけど、どれが一番良いの?」

など、さまざまな疑問が浮かびますよね。

この記事では、数あるナッツの中でも、家庭で食べられることが多いクルミ、ピーナッツ、ピスタチオの3種類について、管理栄養士が解説していきます。

脂質を多く含み、カロリーも高めなナッツ類ですが、中性脂肪とはどのような関係があるのでしょうか。

中性脂肪が高い人にオススメの、ナッツ類のとり方や、種類の選び方などについて、見ていきましょう。
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クルミが中性脂肪を下げるメカニズム

1964_60クルミは、そのまま食べるだけではなく、お菓子やパンの材料としても人気があります。

「植物性の卵」と言われるほど、栄養バランスがとても良い食品です。

クルミに含まれる栄養素とその働き

クルミの約70%は脂質ですが、同じナッツ類の中でも、αリノレン酸の割合が非常に高いことが特徴です。

αリノレン酸は、オメガ3脂肪酸の一種で、体内ではDHAEPAに変化します。

DHAやEPAは、魚油に多く含まれる成分ですが、これらには中性脂肪を低下させ、脂質異常症を予防し、動脈硬化や心疾患の発症を抑える働きがあります。

ですので、クルミがαリノレン酸を多く含むということは、αリノレン酸の変化形であるDHAやEPAが持つ、中性脂肪を下げる効果を発揮できるということになります。

また、クルミには寝つきをよくする作用のあるメラトニンや、骨の強化に役立つカルシウムやマンガンの両方が含まれる他、貧血予防に効果のある鉄も摂ることができ、さまざまな面から、健康にアプローチすることができます。

クルミのカロリーと1日の摂取量

クルミのカロリーは、100gで674kcalと高めです。クルミには中性脂肪を低下させる脂肪酸が入っていますが、摂りすぎはカロリー過剰となり、逆効果です。

専門家によると、1日に推奨されるナッツ類の摂取量は28gとされ、クルミの場合は約15粒、手で測る場合の目安はひと握りです。

クルミはスーパーやコンビニなどでも手軽に購入することができますが、ネットで見てみるとさまざまな種類があり、1食分約233円が目安でしょう。

ナッツ類は脂質を多く含んでいるため、酸化しやすいと言われています。酸化すると、毒性を示し、香りも劣化してしまいます。

少量ずつ買ったり、日光に当たらない棚などに保管して、劣化を防止しましょう。

ピーナッツの脂肪蓄積を抑える効果のメカニズムとおすすめの摂り方

1964_61ピーナッツは、ナッツ類の一種に含まれていますが、実は豆類の仲間でもあります。

ピーナッツに含まれる栄養素とその働き

栄養面では、ピーナッツにはビタミンB群が多く、特に多いのがビタミンB1とパントテン酸です。ビタミンB1は糖質の代謝を促し、効率よくエネルギーを作り出します。

パントテン酸は、糖質だけではなく、タンパク質や脂質の代謝を促す働きがあります。

また、ピーナッツには、チロシンという物質が多く含まれており、これは脳内の神経伝達物質のドーパミンの材料になります。これにより、集中力アップややる気を高める効果が期待できます。

抗酸化作用を持つポリフェノール成分は、さまざまな食品に含まれていますが、ピーナッツには赤ワインと同じポリフェノールが含まれています。

赤ワインとピーナッツに含まれるポリフェノール成分は、「レスベラトール」というものです。

レスベラトールは、脂肪細胞が増えるのを抑え、脂肪の蓄積を抑える働きを持っており、これが脂肪肝やメタボリックシンドロームの改善に役立つと言われています。
中性脂肪が脂肪肝を生じさせる理由と対策

<参考サイト>

ピーナッツのカロリーと1日の摂取量

ピーナッツは、栄養価の高い食品ですが、脂質が多く、高エネルギー食です。100gで585kcalほどで、1日の目安量となる28gでは164kcalとなり、約30粒です。

こちらもクルミと同じく、油分が酸化しやすいので、できるだけ殻付きのものを購入し、食べる直前に剥くようにしましょう。

ピーナッツの1食分の平均的な価格は約130円です。身近な食品ですので、品質を問わなければ、さらに安く買うことができるかもしれません。

早めに食べることが理想ですが、湿けてしまったものは、フライパンで炒ると美味しく食べられます。サラダのトッピングに使っても良いですね。

ピスタチオの動脈予防効果のメカニズムとおすすめの摂り方

1964_62ピスタチオは、割れた殻のついたナッツで、緑色の中の部分を食用とします。

おつまみにするのが一般的ですが、ケーキなどのデザートにも使われます。

ピスタチオに含まれる栄養素とその働き

ピスタチオには、抗酸化作用のあるβ-カロテンが含まれています。β-カロテンは、緑黄色野菜に多く含まれる栄養素で、プロビタミンAと呼ばれ、体内でビタミンAに変換されます。

ビタミンAとして、皮膚や粘膜を健康に保つ働きや、視力を正常に保つ役割をしますが、変換されずにβ-カロテンとして、そのまま働くものもあります。

体内で中性脂肪から活性酸素により生じた過酸化脂質は、細胞の中で新たに活性酸素を作り、さらなる過酸化脂質を発生させてしまいます。

この過酸化脂質が原因となり、動脈硬化やガン、老化などが引き起こされるわけです。

β-カロテンには、中性脂肪を直接減らす働きがあるというわけではありません。

しかし、活性酸素を除去する抗酸化物質として働き、これらの重大な疾患を予防する効果があるとされています。

この他にも、たんぱく質の代謝を促すビタミンB6や、ナトリウムの排出をするカリウムも多く含まれています。

ピスタチオのカロリーと1日の摂取量

ピスタチオのカロリーは、100gで615kcalとなっており、クルミよりも低く、ピーナッツよりは高価格です。1日の目安量の28gでは172kcalとなります。

袋がしっかりと密閉できるものを選び、開封後は早めに食べきるようにしましょう。

ピスタチオは1食約137円です。クルミやピーナッツに比べて家庭ではあまり馴染みがないかもしれませんが、価格にはそれほど違いはなさそうです。

まとめ

このように、ナッツ類にはさまざまな、中性脂肪を下げる成分が含まれており、自然な健康食として見直されてきています。

脂質が多く含まれるため、摂り過ぎや保管には十分に注意が必要ですが、血清脂質改善のためにも、習慣的にとり入れて欲しい食品です。

ナッツの種類
カロリー
効果
クルミ
一日の摂取量:28g
674㎉/100g 体内でDHAやEPAに変化・寝つきをよくする・骨の強化・貧血予防
ピーナッツ
一日の摂取量:28g
585㎉/100g 糖質の代謝を促し、エネルギーを作り出す・たんぱく質や脂質の代謝を促す・集中力アップややる気を高める・脂肪細胞の増加を抑える・脂肪の蓄積を抑える
ピスタチオ
一日の摂取量:28g
615㎉/100g 皮膚や粘膜を健康に保つ・視力を正常に保つ・たんぱく質の代謝を促す・ナトリウムの排出たんぱく質の代謝を促す・ナトリウムの排出

今回は、種類ごとに成分や効果などを見ていきましたが、ミックスナッツのように、数種類合わせてあるものでもOKです。

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ただし、味付けをしているものは、塩分の摂りすぎとなり、健康にはよくありません。できるだけ、無塩のものを選んで購入するようにしましょう。

お気に入りのナッツやメーカーを見つけて、適量を守りながらも、積極的にナッツ類をとり入れてみてくださいね。

参考文献

  • 栄養の教科書 中嶋洋子監修 新星出版社
  • 食材事典 廣田孝子監修  学研実用BEST

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監修者 山浦 真理子医師


帝京大学大学院卒業後、世界共通の医学博士号であるPh.D.を取得。米国ワシントンD.C.とニューヨークへ留学経験あり。宇宙環境医学の研究者として論文を執筆。現在は、上用賀世田谷通りクリニックにて内科医として勤務しています。

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