20代で中性脂肪が高い原因は食生活の乱れが多数。誰でもできる食事と運動のコツで早めの対策がおすすめ

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食生活の乱れ中性脂肪というとメタボリックシンドロームを思い浮かべる人が多いと思います。

「メタボ」は内臓脂肪がたまっている状態で、お腹がポッコリしているのが特徴です。

中高年でなるものというイメージが強いですが、最近は20代でも中性脂肪が多い人が増えてきています。

20代で中性脂肪が上昇する原因は何か、またその対策について看護師が解説していきます。

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20代で中性脂肪が上がる2大原因

中性脂肪の正常値は、30~149mg/dlです。20代での平均値を見てみましょう。
  • 男性:121mg/dl 
  • 女性: 83mg/dl

 
20代の平均値は男女とも正常値内におさまっています。20代女性のメタボリックシンドロームはほとんど見られません。

男性では30代に中性脂肪が急上昇する人が多いですが、20代でも中性脂肪の多い人も近年増えており注意が必要です。

男性では有病者5.1%、予備軍12.7%、合わせると2割程度の人が危険域にいます。その原因としては次のことが考えられます。

(参考:日本人間ドック学会
(参考:日本健康俱楽部

食生活の乱れ

カロリーの高い食事まずは食生活の乱れ、偏食が挙げられます。

20代は進学や就職でひとり暮らしをしている人が多い年代で、都市圏では3人に1人はひとり暮らしです。

就職することで経済的に余裕ができ、また一人暮らしの気安さから食生活が乱れやすい年代と言えます。

下記の項目に該当することはありませんか?
  • 外食が多い
  • 飲み会が増えた
  • ファーストフードの多用
  • コンビニに行く習慣がある
  • 夜食の日常化
  • 朝食抜き
  • 野菜不足

20代前半までは、心身ともに活発で代謝もよくなかなか太りません。しかし、気ままに偏食をしていると、栄養バランス、エネルギーバランスが崩れ、いつの間にか体に脂肪がたまっていくことになります。

コレステロールを下げる意識もしていきましょう。

運動不足

もう一つの大きな原因は運動不足です。要因としては次のようなことが挙げられます。
  • 電化製品の普及で日常生活での活動量が減少
  • インターネットやSNSの発達で、ショッピング、コミュニケーション、情報収集などが在宅で可能
  • 娯楽の多様化
  • 社会全体が内向き志向

また、スポーツ省が発表した2016年「スポーツ政策に関わる課題の生理」によると、20代のスポーツ実施率は29.7%で、成人の平均40.4%より10ポイント以上も低いと出ています。

日常生活での活動量が減り、健康運動もしないとなると体力低下が起こり、筋肉が使われないことで筋肉量が減少していきます。

脂肪よりエネルギー燃焼量の多い筋肉が減ることで、エネルギーが消費されにくくなります。

余ったエネルギーは肝臓で中性脂肪に合成され、体脂肪、特にたまりやすい内臓脂肪として蓄えられていきます。

その結果、血中の中性脂肪の上昇が見られるようになるのです。

中性脂肪を下げるには食事と運動で

どの年代にも言えることですが、中性脂肪を下げるためには、エネルギーバランスが重要です。消費エネルギー以上に摂取しないことが解決の第一歩です。

間食を減らしてみよう

間食を我慢コンビニやファーストフードで済ませていると、想像以上の高カロリー食を食べていることになります。

例を挙げてみてみましょう。
  • 朝食:おにぎり2個(366c㎉)、野菜ジュース(34㎉)=400㎉
  • 昼食:チキンカレー1皿(690㎉)、ポテトサラダ(224㎉)=914㎉
  • 間食:缶コーヒー1缶(72㎉)
  • 夕食:チーズバーガーセット(886㎉)、フライドチキン1ピース(237㎉)=1,121㎉
  • 夜食:シュークリーム1個(209㎉)、ポテトチップス半袋(238㎉)、ビール1缶(150㎉)=597㎉
  • 合計=3,104㎉
20代の1日摂取エネルギー量は、次の通りです。
  • 20代男性:活動量低い2,250㎉~普通2,650㎉~高い3,000㎉
  • 20代女性:活動量低い1,700㎉~普通1,950㎉~高い2,250㎉

上記の食事の場合、活動量が高い男性(営業や肉体労働)でも1日エネルギー量をオーバーしています。しかし、この内容で1日3,104㎉を摂ると、597㎉分の夜食を抜くだけでエネルギーを減らすことができます。

  • 夜食を止めると:3,104㎉―597㎉=2,507㎉

→ 活動量普通の男性の推奨量におさまります。

活動量が多い男性が夜食を抜くと見込めるダイエット効果

  • 夜食をやめると減らせるエネルギー量:3,000㎉―2,507㎉=493㎉

活動量が高い男性なら、493㎉余り、ダイエットが出来ます。
脂肪の代謝エネルギーは脂肪1g当たり7㎉のため、

  • 1日に減らせる脂肪量:493㎉÷7㎉=70g

これを1か月続けると、2.1kg分の脂肪を減らすことができます。

活動量が普通の女性のカロリー見直しポイント

食事の見直し活動量が普通の女性(職場でデスクワークなど)の場合は、上記の食事内容ではかなりのカロリーオーバーになります。夜食の他に夕食と昼食も見直してみましょう。
就寝前の食事は中性脂肪を増やすため絶対NG!22時以降に食べてもいいおやつとは

  • 夜食を止めると:摂取カロリー3,104㎉―597㎉=2,507㎉

1日消費カロリーは1,950㎉なので、あと557㎉オーバーです。

夕食全体(1,121㎉)をハンバーガー、フライドチキンから焼鮭定食(547㎉)にすると、全体量が1933㎉となり、必要エネルギー量より17㎉マイナスになります。

これではまだ現状維持の状態のため、改善したい場合はもう少し見直してみましょう。

例えば、
  • 昼食のポテトサラダ(224㎉)をひじきの煮物(67㎉)にする
  • 昼食のチキンカレーをうどんやそばにする
  • 缶コーヒーをブラックにする

これを3ヶ月続けると、2.25~4.8㎏分の脂肪を減らすことができます。

何気なく食べている間食や夜食ですが、かなりのカロリーがあることが分かります。まずはこれらを減らす、またはカロリーの低いものに代替していきましょう。

そして、肉より魚、丼ものや一品料理より定食、洋食より和食などを心掛ければ、かなりのエネルギー量を減らすことができます。

しかし、カロリーの減らしすぎはいけません。特に20代女性はやせすぎの人が約2割という統計結果があります。

人間は動かなくても基礎代謝をしているので、最低でも基礎代謝で必要なエネルギーは確保する必要があります。20代の基礎代謝エネルギーは次のようになります。
  • 男性:24㎉/㎏/日
  • 女性:23.6㎉/㎏/日
身長から平均体重を計算してみます。(計算方法:身長(m)×身長(m)×22)
  • 男性 身長170cmの場合の平均体重:1.7×1.7×22=約64㎏
基礎代謝エネルギーは:24㎉×64㎏=約1,540㎉
  • 女性 身長155cmの場合:1.55×1.55×22=約53㎏

基礎代謝エネルギーは:約1,250㎉
このエネルギーはダイエット中でも必ず確保してくださいね。

「一食抜きダイエット」「置き換えダイエット」などは、短期的にはダイエット効果が高いですが、逆に体が栄養不足の危機感を覚え、脂肪を貯め込みやすい代謝の悪い体を作ってしまいます。

基礎代謝エネルギーはしっかり確保できるよう、気をつけてください。

運動は必須

運動が必須健康と運動は切っても切り離せない関係にあります。

中性脂肪を減らすためにも運動は欠かせません。まず、運動することにより代謝エネルギーの多い筋肉量を増やす必要があります。

筋肉が増えると基礎代謝が上がるため消費エネルギーが増え、脂肪がたまりにくい体になります。

特に中性脂肪の数値は、過去の運動習慣より現在の運動習慣の有無が大きく影響している項目の一つです。

運動をしたことがない、運動が苦手という人も今から始めることが大切になりますね。

脂肪の燃焼には有酸素運動が有効です。ウォーキング、ジョギング、サイクリング、スイミングなどがありますが、急に運動となると戸惑う人もいると思います。
「誰でもできる」にこだわった!インドア派でも続く中性脂肪を下げる有酸素運動・無酸素運動

まずは日常の歩き方から意識していくだけでも違ってきます。

前を向き、歩幅を広く、腕を振って歩いてみましょう。これだけでもエネルギー消費量が増えます。

終わった後には疲れた筋肉のツボ押し・マッサージなどを行うと疲れもとれやすいです。脂肪燃焼サプリとして、運動の前後に黒酢やクエン酸系のサプリ、生姜系のサプリをとるのもおすすめです。

イベントなどに積極的に参加しよう

市町村の広報誌を見ると、いろいろな施設でのイベントやスポーツ教室、趣味教室などの情報が得られます。

意外にも近所にそのような施設があることもあります。公共のものなので参加料も安く、負担なく参加できるのが魅力です。

一人で運動をすることに抵抗がある人でも友人や家族を誘えば気軽に参加できるのではないでしょうか。外向き志向になるきっかけにもなりますね。

文部科学省でも20代の運動不足を社会問題として取り上げ、20代のスポーツ参加機会拡充を推進しています。地域社会と連携し、さまざまな参加型レクリエーションや講座を企画しています。

チラシやポスターをチェックして興味があるものに参加してみるのも良いでしょう。
(参考:日本レクリエーション協会

まとめ

20代はひとり暮らしをしている人も多く、食生活が乱れやすい年代です。健康を考えず気ままな食生活を続けているといつの間にか体重が増え、内臓脂肪をしっかりため込みメタボ予備軍になっていきます。

まだ若いからと過信していると、30代40代と年齢が進むにつれメタボ体型になってしまうことでしょう。
30代についてはこちら:30代は中性脂肪、悪玉コレステロールを減らすターニングポイント!今までと同じ食生活では一気に数 値が悪化してしまう原因ととるべき対策とは

20代だからこそ将来の健康を考えて、健康な体を作っていくことが大切です。

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監修者 山浦 真理子医師


帝京大学大学院卒業後、世界共通の医学博士号であるPh.D.を取得。米国ワシントンD.C.とニューヨークへ留学経験あり。宇宙環境医学の研究者として論文を執筆。現在は、上用賀世田谷通りクリニックにて内科医として勤務しています。

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