40代の健康診断で中性脂肪が高かった場合考えられる原因とおすすめの対策

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夫婦中性脂肪は30代から上がり始め、40代も続けて上昇傾向にあります。

40代は中間管理職として責任のある立場の人も多いでしょう。家庭でも子供の受験や就職で気を抜くことが出来ない時期になります。

そんな忙しさをよそに、体は更年期に向かい徐々に変化していっています。

基礎代謝も低下していく年代のため、食事に気を遣わず20代-30代と同じ食生活をしていると、気づいたらお腹がポッコリ、ということにもなりかねません。

健康診断で中性脂肪が上がっていてビックリ。

さて、何が原因なのか、また中性脂肪を下げるにはどのような方法があるのか、看護師の視点で解説していきたいと思います。

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40代で中性脂肪が上がる原因は過食と運動不足

男性では職場や取引先との付き合いで接待や外食の機会がますます増え、食べ過ぎ、飲み過ぎになりがちです。

女性では育児が一段落し、友人とのランチを楽しみ、テレビを見ながらお菓子をついつい…なんてこともあるのではないでしょうか。

40代で中性脂肪が上がる原因は、まず過食によるカロリー過多、次に忙しさや煩わしさに紛れての運動不足が挙げられます。

更に体が徐々に下降傾向にあるということも影響しているのです。

過食での余剰エネルギーは中性脂肪に

夫婦毎日の食生活を振返ってみましょう。

忙しくて朝食を抜く、昼食はかつ丼、間食に缶コーヒー、夕食は会社仲間と居酒屋で、しめにラーメン…この食生活では摂取カロリーは3,000㎉を超えています。

その上、朝食を抜くことで空腹状態が長く続くと、体は飢餓状態に耐えられるようエネルギーを貯めこもうとするため、中性脂肪の合成が更に促進されます。

40代男性の平均的な必要エネルギーは、2,300-2,650㎉です。このエネルギーの余剰分が中性脂肪を合成し、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられるわけです。

ちなみに40代女性の平均的な必要エネルギーは、1,750-2,000㎉となります。

参考文献:厚生労働省 日本人の食事摂取基準[2010年版],P43-61,第一出版,2009

運動不足でエネルギー消費不足に

夫婦定期的に運動をしていますか? 忙しさを理由に出来ていない人が多いのではないでしょうか。

摂ったエネルギーを消費すれば余剰分は出ない訳ですが、運動不足では消費されないエネルギーが体にたまり 、中性脂肪に合成されてしまいます。

一日のエネルギー消費量の内訳は、
  • 基礎代謝:約60%
  • 食事誘発性熱産生(食後、安静にしていても代謝量が上がること):約10%
  • 身体活動量(運動と日常生活活動):約30%

となっています。

基礎代謝や食事誘発性熱産生は、大きく変動はありません。

エネルギー消費量の多い、少ないは身体活動量によって決まるため、運動不足ではエネルギー消費不足になりやすいのです。

基礎代謝の低下も原因

40代は体の曲がり角と言われ、外見だけでなくさまざまな器官や組織の機能低下が始まる時期です。

加齢による基礎代謝の低下もその一つで、主な原因は筋肉量の低下です。

40代になると男女とも性ホルモンの低下が始まります。男性ホルモンは、筋肉や骨格を発達させる作用、女性ホルモンは脂肪の代謝を促す作用があります。

これらの低下で男性は筋肉量が減り、女性は脂肪がつきやすい体質になります。

筋肉は脂肪組織より代謝エネルギーが多いため、筋肉量が減ると基礎代謝の低下が起こることになります。

中性脂肪を下げるためにはエネルギーバランスが大切

摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスが悪いことが、中性脂肪が上がる大きな原因です。食事からの摂取エネルギーを減らし、運動や日常生活活動での消費エネルギーを増やせば中性脂肪は減っていきます。

「分かってはいるけれども…」というところですが、できる範囲で一日でも早く行動に移すことが大切です。

運動で消費エネルギーを増やす

夫婦まずは運動の習慣をつけましょう。

運動には短距離走やウエートトレーニングなど、短時間で激しく行う無酸素運動と、呼吸をしながらゆっくり行う有酸素運動があります。

脂肪の燃焼には有酸素運動が有効です。
「誰でもできる」にこだわった!インドア派でも続く中性脂肪を下げる有酸素運動・無酸素運動

次のような運動が推奨されています。
種目:
  • ウォーキング
  • ジョギング
  • 水泳
  • 自転車
  • 社交ダンス など
時間:
  • 一日30-60分、または一週間で合計180分以上
運動の強度:
  • 軽くドキドキする程度 で、心拍数100-120回/分位

連続して20分以上運動すると脂肪燃焼が始まると言われています。

また一回の運動ではなく数カ月以上継続することで血中の脂肪に対し影響が現れるようになります。

こう言われると定期的な運動習慣がないと「自分には無理」とあきらめてしまう人もいるかもしれません。

それよりは日常でできることから始めていきましょう。歩き方を意識するだけでも消費エネルギーは変わってきます。

日常から取り入れられる運動
  • 下を向かず姿勢よく20m位前を見て歩く
  • 歩幅を広げて歩く(普段より5cm位前に足を出すように)
  • 腕をテンポよく振って歩く
  • 通勤時や外出時に早歩きをする
  • 階段の利用
  • 通える範囲なら自転車通勤にする
  • 子供と一緒に外で遊ぶ

など、気軽にできることから実践してみて下さい。

また、運動をすることで筋肉量が増え基礎代謝が高まり、同じ動作でも消費エネルギーが増えることになります。

可能ならば、筋肉トレーニングも取り入れて行けたらベストです。

日常生活活動で消費エネルギーを増やす

夫婦運動はもちろんですが、家事など日常生活活動も消費エネルギーを上げる重要な要素になります。

最近では、運動以外の日常生活活動でのエネルギー消費と肥満の関係が注目されています。

肥満の人は座位での時間が平均より1.4倍多く、立位や歩行などの時間が少なくなっています。

家事では次のようなことを実践してみるのはいかがでしょうか。

見直すだけで効果的な家事の仕方
  • 掃除をまめにする(テレビの裏やソファの下、椅子を動かして掃除機をかけるなど)
  • 高い所を掃除する
  • 雑巾がけをする、窓ふきをする
  • アイロンを立ってかける
  • つま先立ちで洗い物をする
  • 洗濯物はパンパンとしわをよく伸ばし、竿に干す

男性も積極的に家事に参加したり、職場でデスクワークが多ければ、時間を決めてストレッチしたり、歩き方を意識する、などで活動量を増やしましょう。

食事からの摂取エネルギーを減らす

エネルギーのバランスをとるためには摂取エネルギーを減らすことも重要です。

しかし、単に量を減らせばよいものではありません。健康を損なわず、効率よく栄養素を代謝できるようにすることがポイントです。

次の項で効果的な食事について解説していきます。

食べ合わせで脂肪をためない食事を

脂肪をためない食事とはどのようなものでしょうか。
中性脂肪値を下げる食品とメカニズム、おすすめの摂り方まとめ

栄養が偏らず、且つ代謝を促進させるためには、栄養素のバランスと食品の食べ合わせが大切です。

三大栄養素をバランス良く良質なもので摂る

夫婦炭水化物、脂肪、タンパク質は三大栄養素と言われています。

タンパク質は筋肉を合成するため多く摂取したい、エネルギーを減らすには炭水化物と脂肪を抜けば良い、と思いがちですが、炭水化物は脳や神経への大切なエネルギー源であり、脂肪も細胞膜や血管の形成、ホルモンの材料になるなど体には必要不可欠です。

主食を白米でなく玄米にするなど、各栄養素ごと中性脂肪の合成が抑えられる食品を選び、バランス良く栄養素を摂取しましょう。

中性脂肪の合成が抑えられる食品
  • 炭水化物:玄米、胚芽パン、そばなど
  • 脂肪:多価不飽和脂肪酸が含まれるえごま油、亜麻仁油、ごま油、オリーブオイル、紅花油など
  • タンパク質:青魚、大豆製品など

この様な食品を積極的に摂っていきましょう。

栄養素の代謝にはビタミンB群が不可欠

三大栄養素は、体内に入るとすぐエネルギーや筋肉になる訳ではなく、ビタミンB群によってそれぞれ代謝されエネルギーや骨、筋肉になっていきます。

ビタミンB群が不足すると各栄養素の分解、吸収などの代謝ができず、残った栄養素は脂肪として蓄えられてしまいます。

各栄養素の代謝に必要なビタミンB群は次の通りです。
  • 炭水化物の代謝:ビタミンB1
  • 脂肪の代謝:ビタミンB2
  • タンパク質の代謝:ビタミンB6
  • これらを多く含む食品は次の通りです。
  • ビタミンB1:うなぎ、豚ヒレたらこ、玄米、ぬか漬け、枝豆、ピーナッツ
  • ビタミンB2:うなぎ、牛乳納豆アーモンド、卵、ヨーグルト
  • ビタミンB6:まぐろ、かつお、鶏ささみ、鮭、さんま、さば、いわし、バナナ

先述の中性脂肪の合成を抑制する食品も含め組み合わせていくと、栄養バランスが良く、代謝効率も良い食事になります。

他にも脂肪細胞の増殖を抑制するビタミンA、筋肉になるタンパク質の合成を促すビタミンC、脂肪の蓄積を抑制するビタミンEなど、ビタミン類は脂肪と深い関連があります。

ビタミンや食物繊維が豊富な野菜、海藻果物も常に意識して摂るようにし、余分な脂肪が体にたまらないようにしましょう。

まとめ

40代は人生でも中間地点、体は徐々に下降傾向になり、更年期に入り始める時期です。中性脂肪が上がり始めたら、生活習慣、食事を一度見直してみましょう。

運動を習慣化し、食事は適量、三大栄養素を考えて摂り、エネルギーバランスを常に意識していきましょう。日頃の積み重ねが中性脂肪を下げ、健康な体を作る第一歩になります。

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監修者 山浦 真理子医師


帝京大学大学院卒業後、世界共通の医学博士号であるPh.D.を取得。米国ワシントンD.C.とニューヨークへ留学経験あり。宇宙環境医学の研究者として論文を執筆。現在は、上用賀世田谷通りクリニックにて内科医として勤務しています。

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