紅麹は中性脂肪への効果はエビデンスなし。LDLコレステロールには有効

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紅麹を含む豆腐よう中性脂肪が高めの人の中には、中性脂肪のコントロールをするのにサプリメントを取り入れようと考えている人もいるでしょう。
中性脂肪を効率よく下げるおすすめサプリメント・ドリンク

血液中の脂質を下げる効果のあるサプリメントとして見かけることのある「紅麹(べにこうじ)」。

ふだんの生活では聞き慣れない成分ですが、中性脂肪にも効果があるのでしょうか。

今回は保健師である筆者が、紅麹の中性脂肪における作用についてお伝えします。

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紅麹ってどんな成分?

紅麹は、お米に紅麹菌を発酵させた麹菌の一種で、赤い色をしていることからその名前が付けられたそうです。

古くから中国や韓国では、酒や味噌、漬物など発酵食品や使用されており、東洋医学では消化や血行を良くする漢方薬として使用されていたとか。

紅麹の利用は日本では歴史が浅いものの、一部の発酵食品や天然の着色料として使用されてきました。

たとえば、かまぼこの着色や、沖縄の郷土料理である「豆腐よう」の発酵には紅麹が使用されています。

紅麹は中性脂肪を下げる可能性があり

紅麹が中性脂肪やコレステロールなど血液中の脂質を下げる効果を明らかにした研究がある一方で、コレステロールの低下は認められたが、中性脂肪に変化は見られなかったとする研究もいくつかあります。

参照:紅麹のコレステロール低下作用 Am J Clin Nutr. 1999 Feb;69(2):231-6

中性脂肪に限っていえば、紅麹はおそらく効果があるといえる程度です。

ですが、そのほかにも紅麹には中性脂肪が高めの人に役立つ成分や作用があります。

モナコリンK
紅麹には「モナコリンK」と呼ばれる物質を含んでいます。モナコリンKはコレステロールの合成を抑制する作用があり、高コレステロール血症の治療薬にも使用されている成分です。

GABA
紅麹には近年注目されているGABAが含まれています。GABAはアミノ酸の一種で、すでにトクホで血圧を下げる作用が認められた成分です。

その他にも、GABAには血液中の脂質を下げることが確認されています。

具体的なメカニズムについては明らかになっていませんが、脂質代謝を促進するのではないかと考えられています。

そのほかに抗酸化作用も
そのほかの研究では、紅麹に強い抗酸化作用があることが確認されています。中性脂肪が気にある人が気をつけたいのが動脈硬化です。

動脈硬化はいくつかの要因が重なって起こりますが、その一つとされるのが、血管の老化や血管に沈着したコレステロールの酸化です。

抗酸化作用にはこれらの体のサビを取り除くのに役立つので、動脈硬化への予防にも期待ができるでしょう。

紅麹はどんな人におすすめ?おすすめの摂取方法

中性脂肪を下げる効果については、まだまだ検証が必要な紅麹ですが、高コレステロール血症や動脈硬化などの中性脂肪が高めの人の合併症を予防するのに役立つ食品です。

紅麹の摂取方法は、紅麹の含まれた食品を摂取することです。

紅麹の含まれた食品は限られていますが、インターネットで紅麹入りの味噌、塩、漬物を購入することができます。

もっと普段の食生活に紅麹を取り入れたい人におすすめなのが、紅麹を購入して紅麹入りの食品を手作りすることです。

紅麹は生の麹菌や粉末状のパウダーの形でインターネットで販売されています。前者は主にイーストなどの発酵菌代わりに、後者は食品の色付けに使用するとよいでしょう。

紅麹ごはんといって、白米を炊くときに紅麹を加えれれば、毎日の食生活にも取り入れやすくなります。

紅麹入りの食品を摂取するのが難しいという人には、サプリメントとして摂取する方法もあります。

紅麹摂取の注意点

紅麹の副作用には個人差がありますが、摂取によって頭痛や胃部不快感などが生じることがあるようです。

また注意したいのがサプリメントとして摂取する場合。どのサプリメントにもいえることですが、ある成分を濃縮させたサプリメントの摂取は、体にとって過剰摂取となってしまう場合があります。

特に、紅麹では腎毒性のあるカビ毒の「シトリニン」が混入していることがあります。

海外では紅麹に含まれているシトリニン量に規制を設けていたり、一部の国は紅麹製品の販売も禁止しています。

そのため厚生労働省は、紅麹に関するデータが少ないことから、子どもや妊娠中の人は使用しない方がよいとしています。

またそれ以外の人でも、海外の紅麹のサプリメントは、薬との飲み合わせや持病の影響による健康被害例も報告されています。

紅麹のサプリメントを使用したい人は、まずは主治医に相談した方がよいでしょう。

また、紅麹のサプリメントを飲んで何らかの副作用がでたときは、ただちに使用を中止することが大切です。

結論

紅麹は中性脂肪を下げる効果を断言できないものの、中性脂肪が高めに人が合わせて気をつけたいコレステロールを下げる効果があるとされています。

あまり身近ではない食材の紅麹ですが、工夫すれば毎日の食生活に取り入れることができるでしょう。

サプリメントとして補助的に摂取することも可能ですが、中性脂肪のコントロールで大切なのは、あくまでふだんの生活習慣です。
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効果を過信して用法・用量を守らずに飲んでしまうことのないようにしてください。

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監修者 山浦 真理子医師


帝京大学大学院卒業後、世界共通の医学博士号であるPh.D.を取得。米国ワシントンD.C.とニューヨークへ留学経験あり。宇宙環境医学の研究者として論文を執筆。現在は、上用賀世田谷通りクリニックにて内科医として勤務しています。

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