ローヤルゼリーは滋養強壮だけではなかった。中性脂肪への効果とそのメカニズム

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ハチミツ代表的な健康食品として名高いローヤルゼリー。

ローヤルゼリーの具体的な効果を知らない人でも、名前を耳にしたことがある人が多いのではないでしょうか。

ハチミツと似たようなイメージのあるローヤルゼリーは、中性脂肪を上げてしまうような印象があります。

実は、ローヤルゼリーには、中性脂肪が高めの人に嬉しい効果が確認されています。

今回は保健師である筆者が、ローヤルゼリーの中性脂肪に与える効果についてお伝えします。

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ローヤルゼリーってどんな食品?

ローヤルゼリーはミツバチが花粉を食べて、体内で合成した乳白色の成分です。

ローヤルゼリーはミツバチの幼虫や女王蜂のエサにとして食べられる、栄養分が豊富な食品です。

生涯にわたってローヤルゼリーを食べ続ける女王蜂は、ふつうの働きバチより体が2~3倍大きく、寿命も30~40倍長いとされています。

ローヤルゼリーに含まれる成分は次の通りになります。
水分 65%
タンパク質 13%
炭水化物 15%
脂質 3%
その他 4%

ローヤルゼリーに含まれている成分で注目したいのが、タンパク質です。

ローヤルゼリーは人体が生成できない必須アミノ酸をバランスよく含む食品の一つです。

また、ビタミンやミネラルも豊富に含まれています。

健康食品として人気のあるローヤルゼリーは、生タイプやサプリメントや粉末状のものが販売されています。

ハチ箱から採取できるローヤルゼリーは300㎎といわれており、生タイプのものは値段が高めの傾向があります。

ミツバチからできるローヤルゼリーは、ハチミツのように甘いイメージがありますが、実際は甘味がなく酸味の強い味だそう。

生タイプが栄養価が最も良いとされていますが、味が好みでないという人は、サプリメントや粉末タイプがおすすめです。

ローヤルゼリーが中性脂肪に及ぼす影響は

ローヤルゼリーは単に伝承だけでなく、科学的にもいくつかの健康効果が確認されており、その中の一つに中性脂肪に及ぼす効果もあります。

血液中の中性脂肪の上昇を抑える効果
食べ過ぎにより中性脂肪が高くなった人が合併しやすい糖尿病です。

糖尿病の原因の一つに、血糖を下げる働きのあるインスリンの働きが悪くなる「インスリン抵抗性」と呼ばれる状態があります。
血糖値の急上昇を防ぐと中性脂肪も下がる?血糖コントロールのコツを栄養士がアドバイス

インスリンが十分に作用しないと、血液中の糖分が上がったままなので、インスリンがさらに分泌されるようになります。

インスリンには、脂肪を合成する作用もあるので、結果的に血液中の中性脂肪の値が上がる原因にも。

ハチミツメーカーである山田養蜂場と岡山大学の合同研究によれば、インスリン抵抗性のある人にローヤルゼリーを摂取させたところ、中性脂肪の上昇が抑えられることが明らかになっています。

参照:みつばち健康科学研究所 血糖値・糖尿が気になる方にみつばち健康科学研究所 血圧・コレステロールが気になる方に

動脈硬化を予防する効果も
中性脂肪が高めの人が気を付けたいのが、動脈硬化です。

動脈硬化は、中性脂肪の上昇だけでなく、コレステロールや高血圧などもリスクになります。

研究により、ローヤルゼリーはコレステロールの上昇を抑えたり、高血圧を改善する効果が確認されています。

中性脂肪はもともと水に溶けにくいものであるため、血液中に流れる時は「リポ蛋白」と呼ばれる水になじみやすい状態で運ばれます。

リポ蛋白が過剰に分泌されると、悪玉コレステロールを高くする原因に。

ローヤルゼリーの中でも酵素分解されたタイプは、肝臓におけるリポ蛋白の分泌を抑える効果があり、血液中のコレステロールの増加を抑える効果が確認されています。

また、ローヤルゼリーと血圧の関連を調査した研究では、ローヤルゼリーを12週間摂取したところ、最高血圧と最低血圧の改善が認められたそうです。

ローヤルゼリーはこんな人におすすめ

ローヤルゼリーはダイレクトに中性脂肪を下げるというよりも、糖尿病のリスクを下げることで、中性脂肪の上昇を抑える効果や、高血圧など動脈硬化のリスクとなるいくつかの原因を改善するのに役立てることができるものです。

そのためローヤルゼリーは、糖尿病など中性脂肪が高めの人にも関連しやすい合併症や動脈硬化を予防する目的で摂取するのに適しています。

また、ローヤルゼリーにはその他にも、骨粗しょう症の予防や肩こり、精神的不安、美肌などにも効果があるとされており、中性脂肪に特化するのではなく、総合的な健康を目指す人にもおすすめです。

ローヤルゼリーの1日の摂取量は、メーカーによっても異なり、500~3000㎎とされています。

中性脂肪のためにはどのくらいというデータはないため、自分の選んだ商品の1日の目安量を基準に、体調と合わせながら摂取してください。

ローヤルゼリー摂取の注意点

ローヤルゼリーを摂取するときに注意したいのがアレルギー症状です。

人によっては、ローヤルゼリーに含まれているタンパク質の一部に、体が敏感に反応してしまうことで、ぜんそくなどのアレルギー症状が現われることもあります。

ローヤルゼリーは農林水産省の指定するアレルギーを起こす食品ではありませんが、アレルギー体質の人は摂取に注意する必要があります。

気になる人は、一度主治医に相談してみてください。

一方で、ローヤルゼリーの商品の中には、「酵素分解ローヤルゼリー」というものもあります。

「酵素分解ローヤルゼリー」では、ローヤルゼリーに含まれるタンパク質があらかじめ分解されており、アレルギーのリスクを下げたものです。

メーカーによれば、タンパク質が体内で酵素によって分解されるように、ふつうのローヤルゼリーと効果には差がないということです。

もともとアレルギー体質で、ローヤルゼリーを摂取してみたい人は、酵素分解タイプを選ぶと良いでしょう。

結論

ローヤルゼリーには、中性脂肪の人に関連のある糖尿病や動脈硬化を予防する効果があります。
中性脂肪・動脈硬化が引き起こす病気

単に中性脂肪を改善するのではなく、その他の病気のリスクを下げたい人におすすめの健康食品です。

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監修者 山浦 真理子医師


帝京大学大学院卒業後、世界共通の医学博士号であるPh.D.を取得。米国ワシントンD.C.とニューヨークへ留学経験あり。宇宙環境医学の研究者として論文を執筆。現在は、上用賀世田谷通りクリニックにて内科医として勤務しています。

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