蕎麦(そば)に多く含まれるポリフェノール「ルチン」が中性脂肪を下げる

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ルチンを豊富に含む中性脂肪の値が気になる人の中には、中性脂肪に有効な作用のある栄養素が含まれた食品を取りたいと考える人も多いのではないでしょうか。

そんな人におすすめしたいのが、ポリフェノールの一種である「ルチン」です。

ルチンは蕎麦などに多く含まれている成分で、今まで名前を聞いたことのなかった人もいるかもしれません。
麺類が食べたいときは、そばを選べば中性脂肪を下げる効果あり

そこで保健師である筆者が、ルチンが体の中でどのように作用するのか、またおすすめの摂取方法について解説いたします。

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ルチンってどんな成分?

ルチンはポリフェノールの一種で、抗酸化作用のある栄養素です。
中性脂肪に効果のあるポリフェノールと摂り方

ポリフェノールは植物が紫外線や代謝による産生される活性酸素から自分の身を守るために作った物質で、いくつかの抗酸化作用があることが明らかになっています。

中でもルチンは、ビタミンのような働きをする栄養素で、「ビタミンP」と呼ばれていた時期もあり、欧米では医薬品としても使用されているそうです。

ルチンを豊富に含む食品には以下のものがあります。
  • 蕎麦
  • アスパラガス
  • いちじく
  • ほうれんそう
  • なす

ルチンは中性脂肪を下げるか?

ルチンには中性脂肪を下げる直接の効果はありませんが、中性脂肪が高めに人に有益な働きを持っています。ルチンの具体的な作用は以下のようになります。

血管を柔軟にする

中性脂肪が高めの人が気を付けたいのが、動脈硬化です。

動脈硬化は血管年齢が上がったり、血液中の中性脂肪やコレステロールが増えることで、血管が詰まってしまう状態を指します。

中性脂肪が高い人は動脈硬化を起こしやすく、脳や心臓の血管の病気になるリスクが高いとされています。

抗酸化作用のあるルチンには、老化など破れやすくなった血管に弾力性を取り戻します。血管をしなやかになるので動脈硬化のリスクを下げる働きがあります。

血液の流れを改善する

動脈硬化を防ぐうえでもう一つポイントとなるのが、いかに血液をサラサラに保つかということ。

ルチンにより血管に柔軟性が戻ると、血液が血管内を通りやすくなり、血流が改善されます。血管が破れづらくなる、血流が改善される、と2つのメリットがあります。

血圧を下げる

中性脂肪が高めの人が併発しやすいのが、高血圧です。一般に血液中の中性脂肪が高いと、血液の粘性は増し、いわゆる「ドロドロ」した状態になります。

体がこの血液を一生懸命循環させようとすることで、高血圧になるのです。高血圧は動脈硬化のリスクにもなります。

ルチンには血圧を上昇させる働きのある物質の働きを弱める効果があり、高血圧の予防に役立ちます。

参照:伊藤園 ニュースリリース ソバ茶の血管拡張作用と血液流動性に対する効果を確認

ルチンはどんな人におすすめか

ルチンには直接中性脂肪を下げる効果はないものの、中性脂肪が高めの人がなりやすい動脈硬化や高血圧などの生活習慣病を予防するのに取り入れたい栄養素の一つです。

ルチンの一日の摂取目安量は30㎎とされています。

これは1日1食そばを食べれば摂取できる量になります。ルチンをそばで取りたい人におすすめなのが、韃靼(だったん)そばです。

韃靼そばには、ふつうのそばの100倍のルチンが含まれているとされています。

またふつうのそばなら、秋そばがルチンを多く含むとされています。

秋そばは、夏場の強い紫外線を受けてそばの実がルチンを多く蓄えているとされています。

ちなみにルチンをはじめポリフェノールの摂取過剰や欠乏によって起こる症状は特に報告がないので、心配せずに摂取してください。

そば茶にルチンは含まれる?

ルチンを多く含むそばには、そば茶などの食品もあります。

研究によれば、蒸気加熱や焙煎などでそばを加工すると、ルチンの量が減少することが分かっています。

もちろんルチンがゼロになるわけではありませんが、ルチンのためにそばの実を選ぶのなら、そばで取るのが良いでしょう。

ルチンと一緒に取るとよい栄養素

ルチンと一緒に取るとよいのがビタミンCです。

ルチンはビタミンCの吸収を助ける働きがあり、一緒に摂取することで体の毛細血管の出血を防ぐ効果を高めることができます。

ビタミンCは野菜や果物に多く含まれるのは、多くの方がご存知の通り。

野菜の副菜やおやつとして果物を食べたり、そばを摂取するのなら、薬味をたっぷり添えたりしてもよいでしょう。

結論

ポリフェノールの一種であるルチンは、中性脂肪が高めの人が注意したい動脈硬化や高血圧など生活習慣病を予防に役立つ成分です。

合併症の予防をしたい人は、毎日の生活にルチンが含まれた食材を取り入れてみるとよいでしょう。

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監修者 山浦 真理子医師


帝京大学大学院卒業後、世界共通の医学博士号であるPh.D.を取得。米国ワシントンD.C.とニューヨークへ留学経験あり。宇宙環境医学の研究者として論文を執筆。現在は、上用賀世田谷通りクリニックにて内科医として勤務しています。

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